優秀賞:アトリエたまおってい(長岡造形大学)

更新日:2021年05月24日

講評

本提案作品は、旧木下家を部分改修し、長屋門は日用品販売や野菜などの直売ストアに、主屋は移住定住者のお試し住宅に、土蔵は図書室に活用するものです。大改修ではなく、古民家の風情をきちんと残し、身の丈にあった部分改修の提案とすることで、日南町内・阿毘縁地区の人々が安心して寄り合える場所として再生しようとする提案です。イメージスケッチはいずれも柔らかなタッチで描かれ、ゆったりとした時間を楽しむ雰囲気をよく伝えています。また、旧木下家と背後に広がる森の両方に小さな灯りを点在させることで散策路をつなぎ、夜の活用も目指した「あびれのともし火」が提案されていることも評価されました。小学校が廃校になった地域であっても、こうした新たな集いの場が生まれて欲しいとの提案者の願いが伝わる作品でした。